アンデルセン童話のカレンダー・1月

役に立たなかった女
 "Hun duede ikke"
ちがうんです。
とてもよいお話なのです。

べつの邦題は
「あの女はろくでなし」
いえいえ、ちがうんです💦
アンデルセンさんの、気持ちのこもったよいお話です
アンデルセンさんは、「アル中のろくでなし」と言われていたじぶんの母のことを、このお話でかばう・・と言うか、
「ちがう。ほんとうはこうなんだ。」と、伝えています。
ほんとうのこと、とは
なんだろう。

ほんとうのこと、の主体は?
他人でしょうか?
じぶんでしょうか?

時間の経過や、感情によっても
「ほんとう」は
変わるものでもあるとおもいますし。

ほんとうのことを知るって実は、
ひろい夜空から、星をひとつみつけるよりも、果てしなくて、むつかしい・・。

ただただ、アンデルセンの、母をおもう気持ちに、じわん、としたお話でした。

アンデルセンが幼少から育った家は、
小さくて。
暮らしは貧しく、母はわるく言われるし、父も祖父もこころの病で、祖母は虚言癖で、暗い少年時代を・・と伝わっていますが。

色々読むと、その小さな家で
父は小さな人形劇場を作ってくれたそうです。アンデルセンの空想ごっこを楽しんでくれた。じぶんの好きなことを、喜んで見守ってくれる人がそばにいるって、しあわせなことだとおもいます。

母は、たくさん働いて疲れているのに、美味しいお料理をちゃんと作るひとだったそうです。
それをアンデルセンは、きっとあたたかな愛だと感じていたと思いますし、

虚言癖の祖母のお話は、アンデルセンにとってとても楽しかったそうです。

祖父の入院している病院の庭に通って自然の楽しさを知ったそうですし。

なんと言われようとも
小さな家は、アンデルセンにとって、しあわせだったのだなあ

・・と、おもいながら描きました。







hamonico ehon

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